Phase 3: Claude Codeで仕組みを作る

実践プロジェクト — 自分だけのAIワークフローを作る

Lesson 12 / 12|30分|公開 2026.04.12

このレッスンで学ぶこと

  • 12レッスンの知識を統合し、自分の業務に最適化されたワークフローを構築する
  • Step 1-5の実践ガイド(CLAUDE.md → ルール → MCP → スキル → Hooks)
  • ワークフロー設計テンプレートの使い方
  • 構築後の改善サイクルの回し方
  • 次のステップ: コミュニティ・公式ドキュメント・アップデート追従
妻
質問
いよいよ最後のレッスンだね。全部学んだけど、実際に自分の仕事でどう組み合わせればいいんだろう?
豊藏
豊藏
ポイント
ここまで学んだ「パーツ」を自分の業務に合わせて組み立てるのがこのレッスンの目的。CLAUDE.mdが土台、ルールが制約、MCPが外部接続、スキルが定型業務、Hooksが自動化。全部を一度に完璧に作る必要はない。1つずつ追加して育てていくのが正解。
最高のワークフローは最初から設計されたものではない。使いながら磨き続けたものだ。

ワークフロー全体像 — 5つのレイヤー

Claude Codeのワークフローは5つのレイヤーで構成されます。下から順に積み上げていくのがポイントです。 土台が不安定なまま上位レイヤーを構築しても、うまく機能しません。

5つのレイヤー構造

5

Hooks(自動化)

セッション管理、ログ保存、安全ガード

4

スラッシュコマンド / スキル(定型業務)

繰り返し使うワークフローをコマンド化

3

MCP接続(外部ツール連携)

Slack, Google Drive, DB, API等を接続

2

ルールファイル(制約・品質基準)

コーディング規約、セキュリティ、パス別ルール

1

CLAUDE.md(土台)

プロジェクトの概要、基本ルール、ファイル配置

Step 1: CLAUDE.mdの設計

CLAUDE.mdはワークフローの土台です[2]。ここに書いた内容は毎回のセッションで自動的に読み込まれます。 以下のテンプレートを参考に、自分のプロジェクトに合わせてカスタマイズしましょう。

CLAUDE.mdテンプレート

# プロジェクト名
## 概要
- 何のプロジェクトか(1-2行)
- 技術スタック(言語、フレームワーク)
- 主要なディレクトリ構成
## 基本ルール
- 言語(日本語 / 英語)
- コーディングスタイル(簡潔に)
- 禁止事項(最重要なもの3つまで)
## ファイル配置
- どこに何を置くか
## 出力ルール
- レスポンスの形式・トーン

CLAUDE.mdは短く保つ

CLAUDE.mdは毎セッションで読み込まれるため、長すぎるとトークンを消費します。50行以内を目安に、詳細はルールファイルやリファレンスに分離しましょう。 「常に必要な情報」だけをCLAUDE.mdに、「必要な時だけ読む情報」は別ファイルに。

Step 2: ルールファイルの配置

.claude/rules/ に配置したMarkdownファイルは、 条件に応じて自動で読み込まれます。最初に作るべきは「コーディング規約」と「セキュリティルール」の2つです。

最初に作るべき2つのルール

1. コーディング規約(coding-style.md)

# Coding Style
- TypeScript strict mode
- 関数は50行以内
- ファイルは400行以内
- 命名: camelCase(変数), PascalCase(型)
- エラーは明示的にハンドリング

2. セキュリティルール(security.md)

# Security
- APIキーをハードコードしない
- .envファイルをコミットしない
- ユーザー入力は必ずバリデーション
- SQLはパラメータ化クエリを使用

Step 3: MCP接続の設定

業務で使うサービスをMCPで接続します[3]。 最初から全部つなぐ必要はありません。まずは最も頻繁に使うサービス1-2個から始めましょう。

業務別おすすめMCP接続

業務おすすめMCP効果
マーケティングGA4, GSC, Slackデータ分析・レポート自動化
開発GitHub, Slack, DBPR管理・通知・データ操作
コンテンツ制作Google Drive, Slackドキュメント管理・共有
営業・CSHubSpot, Gmail, CalendarCRM連携・スケジュール管理
豊藏
豊藏
ポイント
MCP接続は「つなぎすぎない」のが大事。使わない接続が多いとセッション開始が遅くなるし、コンテキストも膨らむ。「今の業務で毎日使うもの」だけ接続して、必要になったら追加するスタイルがベスト。

Step 4: スラッシュコマンドの作成

「毎回同じ手順で指示している作業」をスラッシュコマンドにまとめましょう。.claude/commands/ にMarkdownファイルを置くだけで使えます。

コマンド化の判断基準

  • 1.週2回以上同じ指示を出している → コマンド化の候補
  • 2.3ステップ以上の手順がある → コマンドにまとめる価値がある
  • 3.手順を忘れがち → コマンドにして手順を明文化
  • 4.他のメンバーにも使ってほしい → 共有コマンドとして整備

スラッシュコマンドの例

.claude/commands/daily-report.md

# 日次レポート作成
1. GA4から昨日のPV・セッション数を取得
2. GSCから検索パフォーマンスを取得
3. 前日比で変化が大きい指標をピックアップ
4. Slackの#daily-reportに投稿

.claude/commands/pr-review.md

# PRレビュー
1. git diffで変更内容を確認
2. コードレビュー(品質・命名・構造)
3. セキュリティチェック
4. レビューコメントをまとめて報告

Step 5: Hooksの設定

最後に、セッション管理の自動化をHooksで仕上げます。最低限のおすすめ設定は以下の3つです。

最低限のHook設定

SessionStart前回の作業状況(TODO.md等)を自動読み込み
PreToolUse危険なコマンド(rm -rf、force push等)をブロック
Stop作業ログを自動保存

段階的に追加する

Hooksは一度に全部設定する必要はありません。まずはStopのログ保存だけ設定して、 「あ、これも自動化したい」と思ったタイミングで追加していくのがストレスなく続けられるコツです。

ワークフロー設計テンプレート

以下のテンプレートを使って、自分のワークフローを設計してみましょう。すべてを埋める必要はありません。 今の業務で必要な部分だけ記入し、後から追加していけばOKです。

My Claude Code Workflow

1. プロジェクト情報

プロジェクト名: _______

技術スタック: _______

チーム人数: _______

2. 自動化したい定型業務(最大3つ)

業務1: _______ (頻度: ___回/週)

業務2: _______ (頻度: ___回/週)

業務3: _______ (頻度: ___回/週)

3. 接続する外部サービス

サービス1: _______ (用途: _______)

サービス2: _______ (用途: _______)

4. 絶対に守るべきルール(最大3つ)

ルール1: _______

ルール2: _______

ルール3: _______

5. 最初に作るスラッシュコマンド

コマンド名: /_______ (やること: _______)

豊藏
豊藏
ポイント
このテンプレートで大事なのは「最大3つ」の制約。最初から10個も20個もルールを作ると、管理できなくなって破綻する。3つだけ選ぶことで、本当に大事なものだけが残る。残りは運用しながら「必要だ」と感じたタイミングで追加すればいい。

構築後の改善サイクル

ワークフローは「完成」するものではなく、継続的に改善していくものです。以下のサイクルを週1回回すだけで、確実に良くなっていきます。

1

振り返り

今週、Claude Codeで「面倒だった」「うまくいかなかった」ことは何か?

2

原因特定

CLAUDE.mdの不足?ルールの欠落?MCP接続の問題?スキルの改善余地?

3

改善

1つだけ修正する。複数同時に変えない(何が効果があったか分からなくなる)

4

検証

翌週、改善が効果を発揮しているか確認

過剰設計に注意

「もっと完璧にしてから使おう」は罠です。不完全な状態でも使い始めることが最重要。 使っていれば「足りないもの」が自然と見えてきます。見えてから追加すれば、本当に必要なものだけが残ります。

Plugins & Marketplaces — 他人の環境を取り込む

ここまでSkills、スラッシュコマンド、サブエージェント、Hooks、MCPと個別に学んできましたが、 これらをまとめてパッケージ化したものがPluginです。 他の人が作った開発環境を、1コマンドでそのまま自分のプロジェクトにインストールできます。

/plugins コマンド

/plugins と入力すると、 TUI(ターミナルUI)が立ち上がり、3つのタブでプラグインを管理できます。

DiscoverAnthropic公式プラグインの一覧。品質が担保されたプラグインを検索・インストールできる
Installedインストール済みプラグインの管理。更新・削除もここから
Marketplaces公式以外のサードパーティマーケットプレイス。チーム専用のカスタムマーケットプレイスも追加可能

カスタムマーケットプレイスの作成

チーム専用のプラグインを配布したい場合、GitHubリポジトリにmarketplace.json を配置するだけで カスタムマーケットプレイスを作成できます。チーム導入時に全員の環境を統一するのに最適です。

妻
質問
全部自分で設定するの大変...
豊藏
豊藏
ポイント
Pluginsを使えば、誰かが作った環境を丸ごとコピーできる。チーム導入の時もリーダーが設定したPluginを全員に配布すれば一瞬で統一環境ができる。自分で1から作る必要はない。

まずは公式マーケットプレイスから

公式マーケットプレイスのプラグインは品質が担保されています。 まずはそこから試すのがおすすめです。/plugins → Discoverタブで一覧を確認してみましょう。

リモートコントロール — スマホからClaude Codeを操作

PCで動いているClaude Codeを、スマホ(Claude iOS/Androidアプリ)やブラウザ(claude.ai/code)から操作できます。 通勤中や外出先からいつもの開発環境にアクセスして、プロジェクトの確認や簡単な修正が可能です。

設定・起動方法

1

リモートコントロールを有効化

/config を開き、 「Enable Remote Control for all sessions」を true に設定

2

リモートセッションを起動

ターミナルで claude remote-control を実行、 または既存セッション内で /remote-control を入力

3

スマホからアクセス

発行されたURLをスマホで開くだけ。Claude iOS/Androidアプリ、またはブラウザでclaude.ai/codeにアクセス

妻
質問
外出中に気になったこと確認したい時あるんだよね。
豊藏
豊藏
ポイント
リモートコントロールでスマホからそのまま操作できる。電車の中でもプロジェクトの確認や簡単な修正ができる。いつもの環境がそのまま使えるから、別の端末で設定し直す必要もない。

ターミナルを閉じないこと

リモートコントロール中はPCのターミナルを閉じないでください。 ターミナルを閉じるとセッションが切れ、スマホからのアクセスもできなくなります。

次のステップ — 学び続けるために

この講座で基礎は身につきました。ここから先は、実践と情報収集の両輪で力を伸ばしていきましょう。

公式ドキュメント

Anthropicの公式ドキュメント(docs.anthropic.com)は頻繁に更新されています。 新機能やベストプラクティスがいち早く反映されるため、月1回はチェックしましょう[1]

Plugins & Marketplaces

公式マーケットプレイスには実用的なプラグインが続々と追加されています。/plugins のDiscoverタブを定期的にチェックして、 業務に使えるプラグインがないか確認しましょう。チーム導入時はカスタムマーケットプレイスの活用も検討してみてください。

コミュニティ

GitHub、Discord、Xなどで活発なコミュニティが形成されています。 他のユーザーのCLAUDE.mdやワークフローを参考にすることで、自分では思いつかなかったアイデアが見つかります。 「claude code tips」「CLAUDE.md examples」などで検索してみましょう。

アップデート追従

Claude Code自体が急速に進化しています。claude update コマンドで最新版に更新し、 CHANGELOGで新機能を確認する習慣をつけましょう。 MCPサーバーのエコシステムも拡大中で、新しい接続先が次々に追加されています。

豊藏
豊藏
ポイント
一番の上達法は「毎日使うこと」。週1回がっつりやるより、毎日10分でも使うほうがずっと身につく。「今日の作業、Claude Codeでできないかな」と考えるのがスタートライン。

Lesson 12 まとめ / コース完了

  • ワークフローは5レイヤー構造: CLAUDE.md → ルール → MCP → スキル → Hooks
  • 最初から完璧を目指さない。3つずつ選んで、使いながら育てる
  • 週1回の振り返り→原因特定→1つ改善→検証のサイクルで継続改善
  • Pluginsで他人の環境を丸ごと取り込み、チーム統一環境も一瞬で構築
  • リモートコントロールでスマホや別端末からいつもの環境を操作可能
  • 公式ドキュメント・コミュニティ・アップデートで学び続ける
  • 一番の上達法は「毎日使うこと」

あなたの番です

出典・参考文献

本レッスンで引用したデータの原典一覧です。数値は各調査の公開時点のものであり、閲覧時期により更新されている可能性があります。

  1. [1]
    Claude Code Documentation Anthropic2025
  2. [2]
    CLAUDE.md Best Practices Anthropic2025
  3. [3]

よくある質問

ワークフロー構築にどのくらい時間がかかる?

最初の基本設定(CLAUDE.md + ルール2つ + スラッシュコマンド1つ)は30分-1時間で作れます。そこから週1回15分の改善を積み重ねることで、1ヶ月後にはかなり使いやすいワークフローが出来上がります。完璧を目指して何日もかけるより、30分で作って使い始めるほうが結果的に早く良いものになります。

プロジェクトが変わったらワークフローは作り直し?

CLAUDE.mdとルールファイルはプロジェクト固有ですが、ホームディレクトリの設定(~/.claude/)はプロジェクト横断で使えます。個人の好みやグローバルルールは~/.claude/に、プロジェクト固有のルールはプロジェクトの.claude/に配置すれば、新プロジェクトでも基盤部分は再利用できます。

Claude Codeのアップデートで設定が壊れることはある?

設定ファイル(CLAUDE.md、ルールファイル、settings.json)の形式は後方互換性が保たれています。ただし、新機能の追加により設定項目が増えることはあります。アップデート後はCHANGELOGを確認し、新しい設定オプションがあれば取り入れましょう。

12レッスン完了!

おめでとうございます。Claude Codeで業務を仕組み化する力が身につきました。

著者について

豊藏 翔太

監修・開発

豊藏 翔太(Shota Toyokura)

シンクムーブ株式会社 代表取締役 / アイオイクス株式会社 フェロー

  • 法政大学経営学部経営戦略学科卒(2015年)
  • エン・ジャパンでIT/Web業界の営業を経験後、ITコンサルタントとしてAI・RPAを活用した事業支援に従事
  • 個人事業で7サイト・約600記事を運営しSEOを実践的に習得
  • アイオイクス株式会社にてSEO Japan運営・大手企業向けWebコンサルティング事業の責任者を務めた後、2024年12月にシンクムーブ設立

著書・メディア掲載

登壇実績

  • JADEcon -JADE 春のSEO祭り-(2026年3月、渋谷)
  • LIG・ピネアル共催「AI×マーケティングのやってみた」LT会(2026年3月)
  • TASK4 忘年会 パネルディスカッション「月刊キーマケLab.特別編」(2025年12月)

シンクムーブ株式会社について

  • 設立:2024年12月
  • 所在地:東京都渋谷区神南1-11-4
  • 事業:SEOコンサルティング・インハウスマーケティング共創支援・AI活用研修
  • 同時対応:メインクライアント4社限定

独自調査・コンテンツ

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