Phase 2: Claude Codeを使いこなす

スラッシュコマンドで業務を定型化する

Lesson 8 / 12|20分|公開 2026.04.12

このレッスンで学ぶこと

  • スラッシュコマンド(スキル)とは何か
  • SKILL.mdの配置場所と書き方
  • 実用的なスキル例 — /commit, /review, /tweet
  • 組み込みコマンド vs カスタムコマンド
  • Phase 2の総まとめ
妻
質問
毎回同じこと頼むの面倒なんだよね。「この手順でやって」っていちいち説明するの。
豊藏
豊藏
ポイント
それがスラッシュコマンド。「/tweet」と打てば30本のツイート候補が出てくる。毎回手順を説明する必要がない。レシピを一度書けば、あとは「これ作って」と言うだけ。

スラッシュコマンドとは — 繰り返す業務を1コマンド化する

スラッシュコマンド(Claude Codeでは「スキル」とも呼ばれます)は、/で始まるカスタムコマンドです。複数ステップの業務を1つのコマンドにまとめて、毎回の指示を省略できます。

例えば「ツイートを30本作る」という作業には、素材の収集、トーンの調整、文字数チェック、URL付与など多くのステップがあります。これを毎回指示するのではなく、/tweet と打つだけで全ステップが自動実行されます。

スラッシュコマンドの仕組み

毎回手動で指示スラッシュコマンド
「まずLifelogから今日の会話を取得して」/tweetと打つだけ
「面白い発言を抽出して」
「30本のツイート候補を作って」
「140字以内で、URL必須で」
「速報型と示唆型を半々で」
妻
質問
プログラミングの知識なくても作れるの?
豊藏
豊藏
ポイント
作れる。SKILL.mdはMarkdownで書くだけ。「手順1: これを読め」「手順2: こう加工しろ」「手順3: この形式で出力しろ」。料理のレシピを書くのと同じ感覚。

SKILL.mdの配置と書き方

カスタムスラッシュコマンドは .claude/skills/ ディレクトリにSKILL.mdファイルとして配置します。ディレクトリ名がコマンド名になります。

ディレクトリ構造

.claude/ └── skills/ ├── tweet/ │ └── SKILL.md ← /tweet で実行 ├── commit/ │ └── SKILL.md ← /commit で実行 └── review/ ├── SKILL.md ← /review で実行 └── references/ └── checklist.md ← スキルが参照する追加資料

SKILL.mdの基本構造

# スキル名 説明: このスキルが何をするかの1行説明。 ## トリガー ユーザーが /コマンド名 と入力した時に実行。 "ツイート", "tweet", "X投稿" と言われた時も実行。 ## 手順 1. [入力] XXXファイルをReadして素材を取得する 2. [加工] 素材から以下のルールで候補を生成する - ルールA - ルールB 3. [出力] 以下の形式で出力する - 形式の説明 4. [確認] ユーザーに確認を取り、修正があれば対応する

良いSKILL.mdの3条件

(1) 手順が3ステップ以上ある(1-2ステップなら直接指示した方が速い)。(2) 繰り返し使う(週1回以上)。(3) 出力の品質基準がある(ただの生成ではなく、QAがある)[1]

実用例 — すぐに使えるスキルパターン

/commit— コミットメッセージの自動生成

git diffの変更内容を解析し、Conventional Commits形式のコミットメッセージを生成。変更の「何を」ではなく「なぜ」にフォーカスしたメッセージを作成します。

# 手順 1. git diff --staged で変更内容を確認 2. 変更の意図を分析(バグ修正/機能追加/リファクタ) 3. Conventional Commits形式でメッセージを生成 4. ユーザーに確認後、git commitを実行
/review— コードレビューの自動実行

変更されたファイルをセキュリティ・品質・パフォーマンスの観点でレビュー。CRITICAL/HIGH/MEDIUM/LOWの4段階で指摘します。

# 手順 1. git diff で変更対象を特定 2. references/checklist.md のレビュー基準を読み込む 3. セキュリティ・品質・パフォーマンスの順にチェック 4. 各指摘を CRITICAL/HIGH/MEDIUM/LOW で報告
/daily— 日次レポートの生成

今日のgitコミット、完了タスク、残タスクを集計して1枚のレポートにまとめます。毎朝の振り返りや夕方の日報作成に使えます。

# 手順 1. git log --since="yesterday" で今日の変更を取得 2. タスク管理ツールから当日の完了タスクを集約 3. テンプレートに沿ってレポートを生成 4. Slackの#dailyチャンネルに投稿
豊藏
豊藏
ポイント
うちは20個以上のスキルを運用してる。でも最初は3つだけだった。/commit、/tweet、/qa-gate。よく使うものから1つずつ作っていけばいい。一気に作ると管理が破綻する。
スラッシュコマンドは「AIへの委任状」。手順を一度明文化すれば、毎回の説明コストがゼロになる。

組み込みコマンド vs カスタムコマンド

Claude Codeには最初から使える組み込みコマンドと、自分で作るカスタムコマンドがあります。

コマンド種別説明
/help組み込み使い方のヘルプを表示
/clear組み込み会話履歴をクリアしてコンテキストをリセット
/compact組み込み会話を要約してコンテキストを圧縮
/memory組み込みMEMORY.mdの内容を表示・編集
/tweetカスタムツイート候補を30本生成
/commitカスタムコミットメッセージ自動生成
/reviewカスタムコードレビュー実行

コマンドの一覧を確認する

Claude Codeで / を入力すると、使えるコマンドの一覧が表示されます。組み込みコマンドとカスタムコマンドの両方が表示されるので、何が使えるか一目で分かります。

Phase 2 完了 — 「使いこなす」段階の到達点

Phase 2の4レッスン(Lesson 5-8)を通じて、Claude Codeを「自分専用のAI作業環境」として構築する方法を学びました。

Phase 2で手に入れたもの

  1. 5CLAUDE.md — AIがプロジェクトのルールを理解した状態で動く基盤
  2. 6コンテキスト設計 — rules/memory/referenceで情報を効率的に管理する技術
  3. 7MCP連携 — Slack・Drive・DBなど外部サービスとAIを接続する方法
  4. 8スラッシュコマンド — 繰り返す業務を1コマンドで実行する仕組み

Phase 3 プレビュー: 次のPhase 3「極める」では、Hooksによる自動ワークフロー、サブエージェントによる並列処理、チーム導入、そして自分だけのワークフロー構築に進みます。Phase 2の基盤の上に、さらに高度な自動化を積み重ねていきます。

妻
実感
Phase 1で基本操作を覚えて、Phase 2で自分専用にカスタマイズする方法が分かった。もう「AIにチャットで聞く」のとは全然違う使い方ができるようになってきたね。

Lesson 8 まとめ

  • スラッシュコマンドは .claude/skills/ にSKILL.mdを配置するだけで作れる
  • SKILL.mdはMarkdownで書く「AIへの手順書」。プログラミング不要
  • 良いスキルの条件: 3ステップ以上、週1回以上使う、品質基準がある
  • Phase 2完了: CLAUDE.md + コンテキスト設計 + MCP + スラッシュコマンドで「自分専用AI環境」が完成

あなたの番です

出典・参考文献

本レッスンで引用したデータの原典一覧です。数値は各調査の公開時点のものであり、閲覧時期により更新されている可能性があります。

  1. [1]
  2. [2]
    Claude Code Overview Anthropic Docs2025
  3. [3]
    Claude Code: Memory Anthropic Docs2025

よくある質問

スキルの数に上限はある?

技術的な上限はありませんが、多すぎると管理が難しくなります。10-20個が実用的な範囲です。使わなくなったスキルは定期的に整理しましょう。

SKILL.mdの中でMCPツールを呼べる?

はい。SKILL.mdの手順の中で「Slack MCPでメッセージを送信する」「Google Drive MCPでファイルを読む」と書けば、スキル実行時にMCPツールが使われます。Lesson 7のMCP連携と組み合わせることで、外部サービスまで含めた自動化が可能です。

スキルをチームで共有できる?

はい。.claude/skills/ はgitにコミットできるため、チーム全員が同じスキルを使えます。コードレビュー用の /review や、デプロイ用の /deploy など、チーム共通の業務手順を標準化するのに最適です。

Phase 2完了!定型業務が自動化できた。Phase 3では、さらに高度な自動化と組織展開に進もう。

Lesson 9: Hooks

著者について

豊藏 翔太

監修・開発

豊藏 翔太(Shota Toyokura)

シンクムーブ株式会社 代表取締役 / アイオイクス株式会社 フェロー

  • 法政大学経営学部経営戦略学科卒(2015年)
  • エン・ジャパンでIT/Web業界の営業を経験後、ITコンサルタントとしてAI・RPAを活用した事業支援に従事
  • 個人事業で7サイト・約600記事を運営しSEOを実践的に習得
  • アイオイクス株式会社にてSEO Japan運営・大手企業向けWebコンサルティング事業の責任者を務めた後、2024年12月にシンクムーブ設立

著書・メディア掲載

登壇実績

  • JADEcon -JADE 春のSEO祭り-(2026年3月、渋谷)
  • LIG・ピネアル共催「AI×マーケティングのやってみた」LT会(2026年3月)
  • TASK4 忘年会 パネルディスカッション「月刊キーマケLab.特別編」(2025年12月)

シンクムーブ株式会社について

  • 設立:2024年12月
  • 所在地:東京都渋谷区神南1-11-4
  • 事業:SEOコンサルティング・インハウスマーケティング共創支援・AI活用研修
  • 同時対応:メインクライアント4社限定

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