Phase 2: Claude Codeを使いこなす

MCPで外部サービスとつなぐ — Slack・Drive・DB連携

Lesson 7 / 12|25分|公開 2026.04.12

このレッスンで学ぶこと

  • MCPとは何か — AIが外部ツールと通信する標準規格
  • なぜMCPが必要か — ローカルファイル操作を超える
  • 設定方法 — settings.jsonへのMCPサーバー追加
  • 実用例 — Slack・Google Drive・データベース連携
  • セキュリティ — APIキー管理とアクセス制限
妻
質問
SlackとかGoogleも操作できるの!?AIがSlackにメッセージ送るって怖くない?
豊藏
豊藏
ポイント
MCPでつなげば何でもできる。うちはSlack通知、Google Driveの読み書き、Ahrefs、GA4まで全部Claude Codeから操作してる。怖いと思うのは正しい感覚で、だからこそアクセス範囲を絞る設計が大事。

MCPとは — AIと外部サービスをつなぐ「翻訳者」

MCP(Model Context Protocol)は、AIモデルが外部のツールやサービスと通信するためのオープンな標準規格です[1]。Anthropicが2024年に策定し、現在はオープンソースとして公開されています。

MCPがない場合、Claude Codeは「ローカルのファイルを読み書きする」「ターミナルコマンドを実行する」ことしかできません。MCPを通じて外部サービスを接続することで、AIの活動範囲が大幅に広がります。

MCPのアーキテクチャ

構成要素役割
MCPホストClaude Code本体。MCPサーバーに接続してツールを使うクライアント
MCPサーバー外部サービスとの橋渡し。Slack用、Google Drive用など、サービスごとに1つ
外部サービスSlack、Google Drive、データベースなど。MCPサーバーがAPIを叩いて操作する

イメージ: MCPサーバーは「通訳」です。Claude Code(日本語話者)が外部サービス(英語話者)と会話するために、間に入って翻訳してくれる存在。Claude Codeは「Slackにメッセージを送りたい」と自然言語で考え、MCPサーバーがそれをSlack APIの呼び出しに変換します。

妻
質問
USBみたいなもの?つなげば使えるってこと?
豊藏
豊藏
ポイント
まさにそう。USBが「どんなデバイスでも同じ端子でつながる」ようにしたのと同じで、MCPは「どんなAIツールでも同じ方式で外部サービスにつながる」ようにした規格。設定ファイルに追加するだけで使える。

設定方法 — settings.jsonにMCPサーバーを追加する

MCPサーバーは .claude/settings.jsonmcpServers セクションに追加します[2]

基本的な設定構造

// .claude/settings.json { "mcpServers": { "サーバー名": { "command": "実行コマンド", "args": ["引数1", "引数2"], "env": { "API_KEY": "環境変数から取得" } } } }

Slack MCPの設定例

{ "mcpServers": { "slack": { "command": "npx", "args": [ "-y", "@anthropic-ai/mcp-server-slack" ], "env": { "SLACK_BOT_TOKEN": "$SLACK_BOT_TOKEN" } } } }

$SLACK_BOT_TOKEN は環境変数から読み込まれます。settings.jsonにAPIキーの値を直接書かないでください。

MCPサーバーの探し方

公式レジストリ(modelcontextprotocol/servers)にSlack、Google Drive、PostgreSQL、GitHubなど主要サービスのMCPサーバーが揃っています[3]。npmパッケージとして公開されているものが多く、npxで即座に使えます。

実用例 — よく使うMCP連携パターン

1

Slack MCP — チャンネルの読み書き・検索

Slackのチャンネルにメッセージを送信、スレッドの読み取り、チャンネル検索ができます。

活用シーン:

  • ・タスク完了時に自動で #agent-log に完了報告
  • ・エラー発生時に #agent-alerts に警告通知
  • ・過去の議論を検索して文脈を補完
2

Google Drive MCP — ドキュメント・スプレッドシートの操作

Google Docs、Sheets、Slidesの読み書き、ファイル検索、フォルダ操作ができます。

活用シーン:

  • ・スプレッドシートのデータを読み取って分析
  • ・レポートをGoogle Docsに自動出力
  • ・クライアント共有フォルダにファイルを配置
3

データベース MCP — Supabase・PostgreSQL連携

データベースへのクエリ実行、テーブル構造の確認、データの読み書きができます。

活用シーン:

  • ・データベースの現在のスキーマを確認してマイグレーション作成
  • ・本番データのサンプルを見ながらクエリを最適化
  • ・CRMデータを集計してレポートを生成
豊藏
豊藏
ポイント
うちはGA4とGSC(Google Search Console)もMCPでつないでる。「先月のオーガニック流入を調べて」と言うだけで、GA4からデータを引っ張って分析してくれる。いちいちダッシュボードを開く必要がない。
MCPはClaude Codeの「手足」を増やす技術。ローカルファイルしか触れなかったAIが、Slack、Drive、DBと直接対話できるようになる。

セキュリティ — 便利さの裏にあるリスクを管理する

MCPは強力な分、セキュリティ設計が重要です。「AIが外部サービスを操作できる」ということは、設定を誤ると意図しない操作が実行される可能性があります。

MCP運用の安全ルール

  • !
    APIキーはsettings.jsonに直接書かない

    環境変数($SLACK_BOT_TOKEN)で参照する。settings.jsonはgitにコミットされる可能性がある。

  • !
    最小権限の原則を守る

    Slack Botには必要なチャンネルだけ、Google Driveには特定フォルダだけアクセスさせる。全権限を与えない。

  • !
    破壊的操作にはCLAUDE.mdで制限をかける

    「ファイル削除は確認なしに実行しない」「本番DBへのWRITE操作禁止」などのルールをCLAUDE.mdに明記する。

MCPサーバーの信頼性

公式レジストリ以外のMCPサーバーを使う場合は、ソースコードを確認してください。MCPサーバーは環境変数(APIキーなど)にアクセスできるため、悪意あるサーバーが情報を外部に送信するリスクがあります。
妻
質問
じゃあ最初はどこから始めるのがいいの?いきなり全部つなぐのは怖い...
豊藏
豊藏
ポイント
最初はSlack MCPだけでいい。読み取り専用(チャンネルの検索・閲覧)から始めて、慣れたら書き込み(メッセージ送信)を許可する。一気に全部つなぐのではなく、1つずつ追加していくのが安全。

Lesson 7 まとめ

  • MCPはAIと外部サービスをつなぐ標準規格。USBのように「つなげば使える」
  • settings.jsonのmcpServersセクションに設定を追加するだけで接続できる
  • Slack・Google Drive・データベースなど主要サービスのMCPサーバーが公式で揃っている
  • セキュリティは最優先。APIキーは環境変数で管理し、最小権限の原則を守る

あなたの番です

出典・参考文献

本レッスンで引用したデータの原典一覧です。数値は各調査の公開時点のものであり、閲覧時期により更新されている可能性があります。

  1. [1]
  2. [2]
    Claude Code: Settings Anthropic Docs2025
  3. [3]
    MCP Servers - Official Registry GitHub / Anthropic2025

よくある質問

MCPサーバーは自作できる?

はい。MCP SDKが公開されており、TypeScript/Pythonで自作できます。社内APIや独自サービスとの連携が必要な場合に有効です。ただし、まずは公式レジストリの既存サーバーで十分な場合がほとんどです。

MCPサーバーは常時起動している必要がある?

いいえ。Claude Codeがセッション開始時に自動でMCPサーバーを起動し、セッション終了時に停止します。ユーザーが手動で管理する必要はありません。

MCPとAPIの違いは?

APIは外部サービスの操作インターフェースそのもの。MCPはAIモデルがそのAPIを使えるようにするための「翻訳レイヤー」です。MCPサーバーが内部でAPIを叩いて、AIが理解できる形式で結果を返します。

MCPで外の世界とつながった。次はスラッシュコマンドで定型業務を1コマンド化しよう。

Lesson 8: スラッシュコマンド

著者について

豊藏 翔太

監修・開発

豊藏 翔太(Shota Toyokura)

シンクムーブ株式会社 代表取締役 / アイオイクス株式会社 フェロー

  • 法政大学経営学部経営戦略学科卒(2015年)
  • エン・ジャパンでIT/Web業界の営業を経験後、ITコンサルタントとしてAI・RPAを活用した事業支援に従事
  • 個人事業で7サイト・約600記事を運営しSEOを実践的に習得
  • アイオイクス株式会社にてSEO Japan運営・大手企業向けWebコンサルティング事業の責任者を務めた後、2024年12月にシンクムーブ設立

著書・メディア掲載

登壇実績

  • JADEcon -JADE 春のSEO祭り-(2026年3月、渋谷)
  • LIG・ピネアル共催「AI×マーケティングのやってみた」LT会(2026年3月)
  • TASK4 忘年会 パネルディスカッション「月刊キーマケLab.特別編」(2025年12月)

シンクムーブ株式会社について

  • 設立:2024年12月
  • 所在地:東京都渋谷区神南1-11-4
  • 事業:SEOコンサルティング・インハウスマーケティング共創支援・AI活用研修
  • 同時対応:メインクライアント4社限定

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