MCPで外部サービスとつなぐ — Slack・Drive・DB連携
このレッスンで学ぶこと
- □MCPとは何か — AIが外部ツールと通信する標準規格
- □なぜMCPが必要か — ローカルファイル操作を超える
- □設定方法 — settings.jsonへのMCPサーバー追加
- □実用例 — Slack・Google Drive・データベース連携
- □セキュリティ — APIキー管理とアクセス制限


MCPとは — AIと外部サービスをつなぐ「翻訳者」
MCP(Model Context Protocol)は、AIモデルが外部のツールやサービスと通信するためのオープンな標準規格です[1]。Anthropicが2024年に策定し、現在はオープンソースとして公開されています。
MCPがない場合、Claude Codeは「ローカルのファイルを読み書きする」「ターミナルコマンドを実行する」ことしかできません。MCPを通じて外部サービスを接続することで、AIの活動範囲が大幅に広がります。
MCPのアーキテクチャ
| 構成要素 | 役割 |
|---|---|
| MCPホスト | Claude Code本体。MCPサーバーに接続してツールを使うクライアント |
| MCPサーバー | 外部サービスとの橋渡し。Slack用、Google Drive用など、サービスごとに1つ |
| 外部サービス | Slack、Google Drive、データベースなど。MCPサーバーがAPIを叩いて操作する |
イメージ: MCPサーバーは「通訳」です。Claude Code(日本語話者)が外部サービス(英語話者)と会話するために、間に入って翻訳してくれる存在。Claude Codeは「Slackにメッセージを送りたい」と自然言語で考え、MCPサーバーがそれをSlack APIの呼び出しに変換します。


設定方法 — settings.jsonにMCPサーバーを追加する
MCPサーバーは .claude/settings.json の mcpServers セクションに追加します[2]。
基本的な設定構造
Slack MCPの設定例
$SLACK_BOT_TOKEN は環境変数から読み込まれます。settings.jsonにAPIキーの値を直接書かないでください。
MCPサーバーの探し方
実用例 — よく使うMCP連携パターン
Slack MCP — チャンネルの読み書き・検索
Slackのチャンネルにメッセージを送信、スレッドの読み取り、チャンネル検索ができます。
活用シーン:
- ・タスク完了時に自動で #agent-log に完了報告
- ・エラー発生時に #agent-alerts に警告通知
- ・過去の議論を検索して文脈を補完
Google Drive MCP — ドキュメント・スプレッドシートの操作
Google Docs、Sheets、Slidesの読み書き、ファイル検索、フォルダ操作ができます。
活用シーン:
- ・スプレッドシートのデータを読み取って分析
- ・レポートをGoogle Docsに自動出力
- ・クライアント共有フォルダにファイルを配置
データベース MCP — Supabase・PostgreSQL連携
データベースへのクエリ実行、テーブル構造の確認、データの読み書きができます。
活用シーン:
- ・データベースの現在のスキーマを確認してマイグレーション作成
- ・本番データのサンプルを見ながらクエリを最適化
- ・CRMデータを集計してレポートを生成

セキュリティ — 便利さの裏にあるリスクを管理する
MCPは強力な分、セキュリティ設計が重要です。「AIが外部サービスを操作できる」ということは、設定を誤ると意図しない操作が実行される可能性があります。
MCP運用の安全ルール
- !APIキーはsettings.jsonに直接書かない
環境変数(
$SLACK_BOT_TOKEN)で参照する。settings.jsonはgitにコミットされる可能性がある。 - !最小権限の原則を守る
Slack Botには必要なチャンネルだけ、Google Driveには特定フォルダだけアクセスさせる。全権限を与えない。
- !破壊的操作にはCLAUDE.mdで制限をかける
「ファイル削除は確認なしに実行しない」「本番DBへのWRITE操作禁止」などのルールをCLAUDE.mdに明記する。
MCPサーバーの信頼性


Lesson 7 まとめ
- ✅MCPはAIと外部サービスをつなぐ標準規格。USBのように「つなげば使える」
- ✅settings.jsonのmcpServersセクションに設定を追加するだけで接続できる
- ✅Slack・Google Drive・データベースなど主要サービスのMCPサーバーが公式で揃っている
- ✅セキュリティは最優先。APIキーは環境変数で管理し、最小権限の原則を守る
あなたの番です
出典・参考文献
本レッスンで引用したデータの原典一覧です。数値は各調査の公開時点のものであり、閲覧時期により更新されている可能性があります。
- [1]Model Context Protocol - Introduction — Anthropic(2025)
- [2]Claude Code: Settings — Anthropic Docs(2025)
- [3]MCP Servers - Official Registry — GitHub / Anthropic(2025)
よくある質問
MCPサーバーは自作できる?
はい。MCP SDKが公開されており、TypeScript/Pythonで自作できます。社内APIや独自サービスとの連携が必要な場合に有効です。ただし、まずは公式レジストリの既存サーバーで十分な場合がほとんどです。
MCPサーバーは常時起動している必要がある?
いいえ。Claude Codeがセッション開始時に自動でMCPサーバーを起動し、セッション終了時に停止します。ユーザーが手動で管理する必要はありません。
MCPとAPIの違いは?
APIは外部サービスの操作インターフェースそのもの。MCPはAIモデルがそのAPIを使えるようにするための「翻訳レイヤー」です。MCPサーバーが内部でAPIを叩いて、AIが理解できる形式で結果を返します。
MCPで外の世界とつながった。次はスラッシュコマンドで定型業務を1コマンド化しよう。
Lesson 8: スラッシュコマンド →