Phase 2: Claude Codeを使いこなす

CLAUDE.mdで「自分専用AI」を設計する

Lesson 5 / 12|25分|公開 2026.04.12

このレッスンで学ぶこと

  • CLAUDE.mdの役割と配置場所
  • 何を書くべきか — プロジェクト概要・スタイル・禁止事項
  • 階層構造 — グローバル・プロジェクト・サブディレクトリ
  • 良いCLAUDE.mdの実例とアンチパターン
妻
質問
設定ファイル書くのって面倒くさそう...。AIなんだから、空気読んでくれないの?
豊藏
豊藏
ポイント
3行から始めればいい。「このプロジェクトはXXで、日本語で応答して、テスト必須」。それだけで全然違う。人間の新入社員にも最初にプロジェクト概要を渡すでしょ?あれと同じ。

CLAUDE.mdとは — AIへの「業務引き継ぎ書」

CLAUDE.mdは、Claude Codeがセッション開始時に自動で読み込む設定ファイルです。プロジェクトのルート、または ~/.claude/ に配置します。

Claude Codeは毎回新しいセッションで起動するため、前回の会話内容を覚えていません。CLAUDE.mdがあれば、「このプロジェクトはどういうもので、どういうルールで動くべきか」をAIが最初から理解した状態で作業を始められます。

CLAUDE.mdが解決する問題

CLAUDE.mdなしCLAUDE.mdあり
毎回「TypeScriptで書いて」と指示最初からTypeScriptで書いてくれる
英語でコメントを書かれる日本語コメントがデフォルト
テストなしでコミットされるテスト必須のルールが適用される
プロジェクト構成を毎回説明ディレクトリ構造を把握済み

読み込みの仕組み

Claude Codeはセッション開始時にCLAUDE.mdを自動で読み込みます。手動で「読んで」と指示する必要はありません。ファイルを更新したら、次のセッションから自動的に反映されます。

何を書くべきか — 4つの必須カテゴリ

CLAUDE.mdに書く内容は大きく4つに分かれます。最初から完璧を目指す必要はなく、使いながら育てていくのがベストプラクティスです[1]

1

プロジェクト概要

何のプロジェクトか、技術スタック、ディレクトリ構造。AIが「自分が今どこにいるか」を把握するための情報。

# プロジェクト概要 Next.js 15 + TypeScript + Tailwind CSS のWebアプリ Supabaseをバックエンド(認証・DB)に使用
2

コーディングスタイル

言語、命名規則、コメントの言語、フォーマット。AIが生成するコードのスタイルを統一するための指示。

## コーディングスタイル - TypeScript strict mode - コメントは日本語 - 関数は50行以内 - コンポーネントはfunction宣言
3

禁止事項

AIにやってほしくないことを明示する。「やるな」と書かないとAIは親切心でやってしまうことがある。

## 禁止事項 - .envファイルをコミットしない - 既存のテストを削除しない - package.jsonのdependenciesを勝手に追加しない
4

よく使うコマンド

ビルド、テスト、デプロイのコマンド。AIがプロジェクト固有の操作を正確に実行できるようになる。

## よく使うコマンド - 開発サーバー: npm run dev - テスト: npm test - ビルド: npm run build - デプロイ: vercel --prod
妻
質問
禁止事項って必要?AIが勝手に変なことするの?
豊藏
豊藏
ポイント
する。例えば「このファイル古いので整理しますね」って、使ってるファイルを消されたことがある。AIは善意で行動するから、「やるな」と書かないとやる。特に「テスト削除禁止」「依存関係の無断追加禁止」は鉄板。

階層構造 — グローバル・プロジェクト・サブディレクトリ

CLAUDE.mdは3つのレベルで配置でき、すべてが結合されてコンテキストになります[3]

  1. 1
    グローバル ~/.claude/CLAUDE.md

    全プロジェクト共通の設定。「日本語で応答する」「コミットメッセージは英語」など、自分のスタイルを定義する場所。

  2. 2
    プロジェクト ./CLAUDE.md

    プロジェクト固有の設定。技術スタック、ディレクトリ構造、テストの実行方法など。gitにコミットしてチームで共有可能。

  3. 3
    サブディレクトリ ./src/components/CLAUDE.md

    特定ディレクトリに入ったときだけ読み込まれる追加コンテキスト。コンポーネントの命名規則やAPIルートの認証パターンなど。

使い分けの目安

まずプロジェクトレベル(./CLAUDE.md)から始めましょう。グローバルやサブディレクトリは、複数プロジェクトを扱うようになってから追加すれば十分です。
CLAUDE.mdは完璧に書いてから使うものではない。3行から始めて、AIの振る舞いを見ながら育てるもの。

実例 — シンプルなCLAUDE.mdから始める

Anthropicの公式ベストプラクティスでも、「短く始めて反復的に改善する」ことが推奨されています[1]

ステップ1: 最初の3行(Day 1)

# MyApp Next.js + TypeScriptのWebアプリ。日本語で応答すること。 テスト実行: npm test

ステップ2: 1週間後に追加

# MyApp Next.js 15 + TypeScript + Tailwind CSSのWebアプリ。 Supabaseをバックエンド(認証・DB)に使用。 ## 応答ルール - 日本語で応答する - コミットメッセージは英語 ## コーディングスタイル - コンポーネントはfunction宣言 - 状態管理はuseState/useReducer(外部ライブラリ不要) ## 禁止事項 - .envをコミットしない - 既存テストの削除禁止 ## よく使うコマンド - dev: npm run dev - test: npm test - build: npm run build
豊藏
豊藏
ポイント
うちのCLAUDE.mdは今50行以上あるけど、最初は5行だった。AIに「それ前にも言ったのに」と思った瞬間にCLAUDE.mdに書き足す。そうやって育てたものが、今では自分の仕事のやり方そのものになってる。

アンチパターン — こうすると失敗する

長すぎる(数百行)

CLAUDE.mdはセッション開始時にコンテキストウィンドウに入る。長すぎると他の情報を入れる余地がなくなる。50行以内が目安。詳細は別ファイルに分割する。

曖昧すぎる

「きれいなコードを書いて」は指示にならない。「関数は50行以内」「変数名はキャメルケース」のように具体的に書く。AIは曖昧な指示を自分なりに解釈してしまう。

更新されない

プロジェクトが進化してもCLAUDE.mdが初期のまま。技術スタックが変わった、ディレクトリ構造が変わった場合は必ず反映する。「生きたドキュメント」であることが重要。

秘密情報を書く

APIキーやパスワードをCLAUDE.mdに書かない。gitにコミットされるファイルなので、環境変数の名前は書いてもいいが、は絶対に書かない。

よくある落とし穴

CLAUDE.mdに「すべてのルール」を書こうとすると破綻します。CLAUDE.mdはあくまで「概要」。詳細なルールは .claude/rules/ に、参照情報は .claude/reference/ に分割するのが正解です(次のレッスンで解説)。
事前準備: Claude Codeが起動できる状態(Lesson 2-3)
1練習フォルダでClaude Codeを起動する
入力$ cd ~/claude-practice && claude

💡Lesson 3で作ったフォルダを使う

2CLAUDE.mdを作成させる
入力$ CLAUDE.mdを作って。内容は「このプロジェクトは練習用。日本語で応答。ファイル変更前に必ず確認」の3行で
出力
✅ Created CLAUDE.md\n\n内容:\n# 練習用プロジェクト\n- 日本語で応答すること\n- ファイルを変更する前に必ず内容を確認すること

💡たった3行でも、Claude Codeの動き方が変わる

3一度終了して再起動し、CLAUDE.mdが読み込まれるか確認する
入力$ /exit
出力
Session saved. Goodbye!

💡/exitでセッション保存して終了

4再起動してCLAUDE.mdの反映を確認する
入力$ claude
出力
╭──────────────────────────────────────╮\n│  Welcome to Claude Code!             │\n│                                      │\n│  📄 Found CLAUDE.md                  │\n╰──────────────────────────────────────╯

💡「Found CLAUDE.md」と表示されたら成功。以降のセッションでルールが自動適用される

✅ これがCLAUDE.mdの基本。ここから少しずつルールを追加して「自分専用AI」を育てていこう。

Lesson 5 まとめ

  • CLAUDE.mdはAIへの「業務引き継ぎ書」。セッション開始時に自動で読み込まれる
  • 書くべき4要素: プロジェクト概要・コーディングスタイル・禁止事項・よく使うコマンド
  • 3つの階層: グローバル → プロジェクト → サブディレクトリで段階的に適用
  • 3行から始めて育てる。最初から完璧にしようとしない

あなたの番です

出典・参考文献

本レッスンで引用したデータの原典一覧です。数値は各調査の公開時点のものであり、閲覧時期により更新されている可能性があります。

  1. [1]
  2. [2]
    Claude Code Overview Anthropic Docs2025
  3. [3]
    Memory - Claude Code Anthropic Docs2025

よくある質問

CLAUDE.mdはgitにコミットすべき?

はい。プロジェクトレベルのCLAUDE.mdはチームメンバーと共有できるため、gitにコミットするのが推奨です。ただしAPIキーなどの秘密情報は絶対に含めないでください。

CLAUDE.mdとsettings.jsonの違いは?

CLAUDE.mdは自然言語で書くプロジェクトのルール・文脈です。settings.jsonはMCPサーバー接続やHooksなどの技術的な設定ファイルです。CLAUDE.mdが「何をすべきか」、settings.jsonが「どう接続するか」と考えると分かりやすいです。

CLAUDE.mdが長くなりすぎたらどうする?

50行を超えたら分割のサインです。詳細なルールは.claude/rules/に、参照情報は.claude/reference/に移動しましょう。CLAUDE.mdには概要と「どこに何があるか」のポインターだけ残します。次のレッスンで詳しく解説します。

CLAUDE.mdでAIの土台ができた。次はコンテキストの与え方を磨いて、AIの精度をさらに上げよう。

Lesson 6: コンテキスト設計

著者について

豊藏 翔太

監修・開発

豊藏 翔太(Shota Toyokura)

シンクムーブ株式会社 代表取締役 / アイオイクス株式会社 フェロー

  • 法政大学経営学部経営戦略学科卒(2015年)
  • エン・ジャパンでIT/Web業界の営業を経験後、ITコンサルタントとしてAI・RPAを活用した事業支援に従事
  • 個人事業で7サイト・約600記事を運営しSEOを実践的に習得
  • アイオイクス株式会社にてSEO Japan運営・大手企業向けWebコンサルティング事業の責任者を務めた後、2024年12月にシンクムーブ設立

著書・メディア掲載

登壇実績

  • JADEcon -JADE 春のSEO祭り-(2026年3月、渋谷)
  • LIG・ピネアル共催「AI×マーケティングのやってみた」LT会(2026年3月)
  • TASK4 忘年会 パネルディスカッション「月刊キーマケLab.特別編」(2025年12月)

シンクムーブ株式会社について

  • 設立:2024年12月
  • 所在地:東京都渋谷区神南1-11-4
  • 事業:SEOコンサルティング・インハウスマーケティング共創支援・AI活用研修
  • 同時対応:メインクライアント4社限定

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