Phase C: AIで仕組みを回す

AI Overviewsの影響を調べる — 自社ページの診断実習

Lesson 7 / 12|20分|公開 2026.03.15|更新 2026.09.08

Lesson Goal

このレッスンの到達点

自社の1ページを選び、検索での表示・引用・来訪後を分けて記録する

このレッスンで持ち帰るもの

自社のページを一つ選び、確認した事実・まだ分からないこと・次に直すことを一枚にまとめます。所要時間は約20分。データが足りない欄は「未確認」で残して構いません。

AI Overviewの表示を見ただけで、流入減少の原因は決められません。当社のAI Overview記事は2026年8月8日〜9月4日に1,253表示・0クリック・平均掲載順位28.77位でした。比較期間やAI機能単独の値が不足しているため、AI Overviewによる減少量は判断していません。まず検索意図への回答と情報の鮮度を見直す、という判断をしています。

判断の根拠、GSC集計の条件と限界、4象限の解説を記事で読む

最初にそろえる、三つの前提

  • AI OverviewはGoogle検索の生成AI機能です。すべての検索で表示されるわけではなく、同じ検索語でも表示やリンク先が変わることがあります。
  • 検索で上位にあることと、AI回答のリンクに選ばれることは別の観測です。ただし、Google検索の基本的なSEOは引き続き土台になります。[1]
  • 他社調査のCTR低下率や引用サイトの数値差は、対象・期間・比較群を確かめて読みます。「引用されればクリックが増える」という施策の保証には使いません。

実習1:GSCで対象と比較条件を固定する

  1. 検索結果のパフォーマンスから、自社の主力記事を一つ選びます。URLを完全一致で絞り、同じ日数の比較期間を設定します。
  2. 検索タイプ・国・端末の条件を記録し、表示回数・クリック数・CTR・平均掲載順位を保存します。
  3. 主要クエリを5つ選びます。新しく表示されたクエリと、以前から表示されていたクエリを分けます。
  4. 生成AIのパフォーマンスレポートが表示されていれば、対象ページの表示回数を別欄に記録します。確認できなければ、0ではなく「未確認」とします。

専用レポートは表示回数の確認に使う

2026年8月31日に全世界への展開が告知されています。対象はAI OverviewsとAI Modeで、ページ・国・端末・日付などから表示回数を確認できます。通常の検索パフォーマンスに含まれるため、足し合わせません。クリック・CTR・CVまでこの専用レポートから取得できると解釈しないようにします。[2][3]

実習2:検索画面で「何が出たか」を記録する

実習1の検索語を、実際にGoogleで検索します。観察日時・国・端末・ログイン状態と一緒に、次の四項目を記録してください。検索画面はその時点の標本です。一度の観察を表示率や施策効果に置き換えません。

項目記入する内容
AI Overview表示あり/表示なし/確認不能
自社へのリンクあり/なし。実際のリンク先URLも保存
通常の検索結果自社の位置、表示タイトル、競合ページ
周囲の表示広告、動画、強調スニペットなど

自社リンクがなければ、参照先のどこが読者の疑問に答えているかを確認します。表や箇条書きを模倣する前に、自社に欠けている事実・条件・具体例を一つ挙げます。

実習3:来訪後と、次の変更を一つ決める

GA4では対象ページをランディングページとして絞り、セッションの参照元/メディアを確認します。Google検索、ChatGPTなどの外部サービスからの参照、Directは分けます。Directの増加分をAI流入とみなさないようにします。

次に、設定済みの問い合わせ完了などのキーイベントを確認します。GSCのクリックとGA4のセッションは定義が異なり、一対一には一致しません。商談の成立はCRMなどの記録で別に追います。

記入例:今回のThinkMove記事

事実は「28日間で1,253表示・0クリック」。変更は「定義・計測・対策の検索意図に合わせて本文を増強する」。未確認は「前期間比とAI機能単独の表示、来訪後の成果」。次回は同じ条件を保存して比較します。まだ改善効果を測った事例ではありません。[4]

順位が弱ければ検索意図や技術上の問題を、順位が維持されCTRが下がっていれば検索画面や訴求を確認します。訪問があるのに問い合わせがなければ、本文と相談導線のつながりを見直します。複数の要因があれば、まとめて一つの原因と決めずに記録します。

追加する前に、用途を確かめる

定義文・表・FAQは、読者が理解しやすいときに使います。特別なschemaやAI用ファイルを追加することを、GoogleのAI機能への掲載条件にはしません。独自の実測、条件付きの比較、失敗から修正した記録を読み取れる形で残します。[1]

SEO × LLMO診断ツール

ページの構造や記述を点検する補助ツール。独自スコアは、実際のAI引用数や引用される確率を示すものではありません。

試してみる

あなたの番です

よくある質問

AI Overviewが出るとクリックは必ず減りますか?

一律には判断できません。順位、検索需要、クエリの構成、検索画面の変化を分けて確認します。他社調査の増減率を、自社への効果予測としてそのまま使わないようにします。

FAQや構造化データを追加すれば引用されますか?

引用は保証されません。FAQは読者の疑問への回答として作り、構造化データは本文と一致させます。GoogleはAI機能向けの特別なschemaを必要としていません。

専用レポートでAI Overview経由のCVまで分かりますか?

専用レポートはGoogle検索の生成AI機能における表示回数を確認するものです。訪問後の行動はGA4、商談はCRMなどで別に確認します。表示回数とCVを直接結びつけることはできません。

診断表・記入シートと詳しい解説へAI講座一覧へ

出典・参考文献

本レッスンで引用したデータの原典一覧です。数値は各調査の公開時点のものであり、閲覧時期により更新されている可能性があります。

  1. [1]
    AI features and your website Google Search Central2026年9月確認
  2. [2]
    Generative AI performance report (Search) Google Search Console Help2026年9月確認
  3. [3]
    Introducing Search Generative AI performance reports Google Search Central2026
  4. [4]

Next Action

AI記事を成果につなげるなら

生成して終わりではなく、品質、検索意図、CTA導線までセットで確認します。

いよいよ最終レッスン。AIエージェントで業務を自動化し、1人チームの生産性を最大化しよう。

Lesson 8: AI自動化

著者について

豊藏 翔太

監修・開発

豊藏 翔太(Shota Toyokura)

シンクムーブ株式会社 代表取締役 / アイオイクス株式会社 フェロー

  • 法政大学経営学部経営戦略学科卒(2015年)
  • エン・ジャパンでIT/Web業界の営業を経験後、ITコンサルタントとしてAI・RPAを活用した事業支援に従事
  • 個人事業で7サイト・約600記事を運営しSEOを実践的に習得
  • アイオイクス株式会社にてSEO Japan運営・大手企業向けWebコンサルティング事業の責任者を務めた後、2024年12月にシンクムーブ設立
  • デイトラ「AI業務活用コース」講師 / Faber Company ミエルカ・Feloアンバサダー / AI活用マーケターコミュニティ「aimark」共同運営

著書・メディア掲載

登壇実績

  • Japan SEO Conference 2026(2026年7月、Faber Company主催)
  • デイトラ「AI業務活用コース」リリース記念ウェビナー(2026年7月)
  • PLAN-B主催 LLMOセミナー(2026年6月)
  • JADEcon -JADE 春のSEO祭り-(2026年3月、渋谷)
  • ほか2025年以降、SEO・LLMO・AI活用テーマで登壇多数(YOUTRUST、インティメート・マージャー、GIG、COUNTER各社主催セミナー等)

シンクムーブ株式会社について

  • 設立:2024年12月
  • 所在地:東京都渋谷区神南1-11-4
  • 事業:SEOコンサルティング・インハウスマーケティング共創支援・AI活用研修
  • 同時対応:メインクライアント4社限定

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