AI活用講座 · Lesson 9
SNS運用にAIを使う方法|自分の素材から投稿を作るプロンプト付き
豊藏翔太/シンクムーブ株式会社 · 更新
AIに「SNSの投稿を作って」と頼めば、候補は出てきます。でも、読んでみると、自分が言う感じではない。文章は整っていても、何を見てそう思ったのかが抜けていることがあります。
シンクムーブの制作では、実際の発言、やったこと、作ったものを先に集めます。AIには、その素材から下書きを作ってもらう。本人が確認するのは、事実が変わっていないか、自分の言葉として出せるか、というところです。

最初に、投稿の材料を短く残す
材料は、完成した記事でなくても構いません。作業中のメモ、音声入力で話した感想、実際に出した指示、完成した画面などが使えます。何をしたか、どこで止まったか、どう直したかを残します。
このサイトのMarkdown→WordPress変換ツールなら、原稿を貼ると表が崩れる問題、変換に使った入力、出力されたブロック、使える範囲が素材になります。ツールを作ったという説明だけより、読んだ人が試せる情報を添えられます。
素材には、公開してよいURLや画面、まだ未確認の結果も書きます。言っていない感想や、測っていない時間短縮を、AIがもっともらしく追加しないためです。
投稿素材のメモ
自分の作業から埋めるための空欄テンプレートです。
何をしたか: 使ったツール: 最初に困っていたこと: 実際に出した指示: 起きたこと・確認できた結果: うまくいかなかったこと: 自分が口にした感想: 読者が試せるもの・URL: 公開してはいけない情報: まだ確かめていないこと:
実際の原稿から、投稿の材料を取り出してみる
例えば、2026年5月27日の自分のNotionについての原稿には、こんな言葉が残っています。最初から整った結論を書くより、何を思い違いして、何を試したのかが材料になります。
原稿には、Driveで毎日資料を作り、検索で掘り起こしていたこと、ローカルのディレクトリはClaude Codeで管理していたこと、人が確認する成果物をNotionへ出す使い分けも書いています。投稿の芯に使えるのは、こうした具体的な動きです。
正直に言うと、1ヶ月前までNotionをナメてました。いや、ナメてたというか、自分には関係ないツールだと思ってました。
| 原稿から拾えること | 投稿で残したい部分 |
|---|---|
| 最初の見方 | Notionは自分には関係ないと思っていた |
| 実際に試したこと | Claude CodeからNotionの構成・実装を頼んだ |
| その後の使い分け | 作業ファイルはローカル、人が確認する成果物はNotion |
| 素材に書かれていないこと | 削減時間、売上への効果、他社にも同じ結果が出るか |
AIには、事実と自分の発言を保った下書きを頼む
素材を渡したら、候補を大量に出す前に、何を一番伝えるかを決めます。操作の発見を伝える投稿なのか、失敗から学んだことなのか、完成した道具を試してほしいのか。目的が決まると、削る内容も決めやすくなります。
本人の発言は、読みやすくするために句読点や音声入力のノイズを整えても、意味や温度を変えないようにします。短くする過程で、条件や否定が落ちると別の話になります。
例えば「この条件なら使えた」を「誰でも使える」に変えない。「試したい」を「実現した」にしない。元の素材へ戻って確認できる形で下書きを出してもらいます。
素材からSNS投稿案を作る指示
[素材]へ実際のメモや記事を貼ります。
以下の素材から、[媒体]向けの投稿案を3案作ってください。 読者:[誰に読んでほしいか] 読後にしてほしいこと:[試す・記事を読む・意見を返す、など] 素材: [素材] 本人の発言と、実際にやった操作を核にしてください。 数字・条件・否定・未確定の情報を変えないでください。 書かれていない実績、感情、顧客の反応を足さないでください。 同じ話の語尾違いではなく、素材にある別の見せ場を選んでください。 各案の下に、使った素材の箇所と、公開前に確認することを付けてください。
同じ素材でも、2つの入り方を作れる
次は、上の原稿からこの解説用に作った投稿の草案です。実際に投稿した実績として扱うものではありません。1案目は気持ちの変化から、2案目は使い分けから入っています。
どちらも、元の原稿にない成果の数字は足していません。「Notionで全部解決した」とも書いていません。作業する場所と、人に見てもらう場所をどう分けたかが、読者が自分の仕事で試せる部分です。
本人の原稿をもとにした投稿草案
2026年5月27日の本人原稿をもとに、この解説用に作った未投稿の草案です。
案1:体験から入る Notionをナメてた。というか、自分には関係ないツールだと思ってました。 でもClaude Codeから構成も実装も頼んでみたら、見方が変わった。今は、作業ファイルはローカル、人が確認する成果物はNotionへ出す使い分けをしています。 案2:使い分けから入る AIと作業するときのファイルは、ローカルのディレクトリに置いています。 人が見て確認するもの、人に渡す成果物はNotionへ。 全部を一つの場所で管理しようとするより、誰が何のために見るかで分ける方が、自分にはしっくりきました。
媒体に合わせて、見せ方と次の行動を変える
同じ素材でも、投稿先で読まれ方が違います。Xなら、まず何を試したかを短く伝えて、必要なら実物や詳細へつなげる。Instagramなら、画像だけを見ても順序が伝わるようにする。LinkedInなら、仕事の背景や他の担当者が再現できる条件を補う、といった設計ができます。
これは媒体ごとの絶対的な正解ではありません。自分の読者が何に反応するかを見ながら調整します。文字数や投稿形式の制限は変わるため、公開する画面でも確認してください。
文章を短くするだけで収まらないときは、投稿の目的を分けます。1つの投稿に経緯、手順、結果、全機能、宣伝を詰め込むより、その投稿で伝えることを絞ります。
| 投稿の役割 | 使う素材 | 次の行動の例 |
|---|---|---|
| 試した結果を伝える | 実際の操作と結果 | 同じ道具を試してもらう |
| 手順を渡す | 入力例と画面 | 保存して後で使ってもらう |
| 判断の理由を話す | 迷った点と選んだ理由 | 似た経験を返してもらう |
| 詳しい記事へ案内する | 読者の困りごとと記事の答え | 記事を読んでもらう |
公開前は、元の素材と並べて確認する
AIが作った候補は、まず元の素材と比べます。数字、固有名詞、時期、誰がやったか、結果の確かさが変わっていないかを確認します。次に、声に出して読んで、自分が話す文章として無理がないかを見る。
画面を添えるなら、本文とは別に見直します。顧客名、メールアドレス、タブ名、アカウント情報など、文章には入っていなくても画面に写っている情報があります。
X投稿最適化チェッカーは、文字数などの確認に使えます。ただし、投稿内容の事実や、自分の言葉かどうかまで採点で決められるわけではありません。ツールで確認できる範囲と、本人が読む範囲を分けます。
- 元の素材と数字・条件・発言を照合する。
- 添付する画像とリンク先を開く。
- 公開できない情報が含まれていないか確認する。
- 声に出して読み、言わない表現を直す。
- 投稿画面で見え方を確かめて公開する。
カレンダーには、素材と確認状況も入れる
投稿カレンダーが日付と本文だけだと、どの原稿を使ったか、誰が確認したかが分からなくなります。素材の場所、確認事項、公開状況、次の行動まで一緒に残します。
最初から毎日投稿を埋める必要はありません。素材が薄い日まで一般論で埋めず、実物を出せるテーマから候補を作ります。作業中に残したメモが増えれば、投稿の候補も増やせます。
公開後は表示数だけでなく、返信の内容、リンク先への移動、道具を試した反応など、投稿の目的に合う動きを見ます。反応があった素材は、関連記事や詳しい手順へ広げる候補にできます。
投稿カレンダーを作る指示
承認済みの投稿案だけを予定に入れる例です。
確認済みの投稿案を、予定日/媒体/伝えること/本文/素材URL/添付画像/公開前の確認事項/状態/次の行動の表にしてください。 未確認の案は「確認待ち」にしてください。空いている日を埋めるために、新しい体験や実績を作らないでください。 投稿の送信や予約設定は行わず、まずカレンダーを作ってください。
自然に整えたときほど、元の言葉と照合する
「自分には関係ないと思っていた」を「以前から価値を感じていた」に変えたら、読みやすくても事実が逆になります。「若干うまく回らないこともある」を削って、全部が順調に動いているようにするのも、本人の話から離れます。
AIには、投稿案と一緒に「使った原文」「短くした部分」「確認したい部分」を出してもらいます。自分は全文をゼロから書き直す前に、その対応を見ます。言い回しだけでなく、否定・条件・まだ分からないことが残っているかを確かめます。
素材が薄い日は、カレンダーの空きを埋めるために体験を作らせません。手元の画面や操作ログを見て、実際に何をしたかを一つ書き留める。そこから次の投稿を作れます。
手元で使うテンプレート
よくある質問
AIだけでSNS運用を任せられますか?
下書き、展開案、整理、振り返りの補助には使えます。公開する事実、本人の発言、顧客情報、返信の判断などは、運用の責任者が確認する範囲を決めます。
毎回新しいネタが必要ですか?
1つの実体験から、結果、手順、失敗、使える条件などを取り出せます。ただし、同じ内容の言い換えを繰り返すだけにならないよう、各投稿の持ち帰りを変えます。
AIっぽい文章を直すには何を渡せばよいですか?
実際に自分が話した言葉、過去の採用稿、避けたい表現、今回の具体的な操作や結果を渡します。語尾だけを似せるより、素材を増やす方が直しやすくなります。
出典・確認先
公式情報の確認日:2026-09-11。画面や仕様が変わった場合は、以下の提供元の案内を確認してください。
続けて試す
Next Action
AI活用を仕組みにするなら
単発の作業短縮から、週次レポート・競合確認・改善提案のループへ進めます。
SNS投稿が仕組み化できたら、次は画像素材。AIで「それっぽい」ビジュアルを作る方法を学ぼう。
Lesson 10: AI画像生成 →