SEO / AI 用語辞典
言葉の意味だけなら、どこにでも載っています。この辞典は「現場でどう見えるか」まで書きます。一般的な定義に加えて、豊藏翔太が支援の現場で掴んだ使い方・よくある誤解を添えた26語を収録しています。
現場解釈ありのバッジがある用語には、教科書的な定義に加えて、実務での使い方・失敗・判断が書かれています。
AI検索
LLMO / AI検索12語
AIに引用・参照されるための最適化と、AI検索まわりの新しい言葉。
LLMOエルエルエムオー
現場解釈ありLLMO(Large Language Model Optimization、大規模言語モデル最適化)は、ChatGPT・Claude・GeminiなどのLLMが自社の情報を引用・参照しやすいようにコンテンツやサイトを整える取り組み。従来のSEOが検索エンジンでの上位表示を狙うのに対し、LLMOはAIが回答を生成する際の情報源として選ばれることを目指す。出典明記・統計・専門家引用・構造化データなどが主な打ち手で、AI検索時代の可視性を左右する。
GEOジオ
現場解釈ありGEO(Generative Engine Optimization、生成エンジン最適化)は、生成AIの回答に引用されやすいようコンテンツを最適化する手法。Princeton大学が2024年にACM KDDで体系化し、出典の明記・統計データの追加・専門家の引用などがAI検索での表示率を高めると示した。LLMOとほぼ同義で使われ、GEOは学術由来の呼称、LLMOは業界での通称という位置づけ。
AI Overviewsエーアイオーバービュー
現場解釈ありAI Overviews(AIによる概要)は、Google検索の結果上部にAIが生成した要約回答を表示する機能。複数のWebページを参照して回答を組み立て、引用元へのリンクを添える。ユーザーが検索結果ページ内で答えを得るためクリックが減る一方、要約内に引用されれば新たな露出になる。表示される回答の中で「引用される側」に回ることが、AI検索時代の目標になる。
AIモードエーアイモード
現場解釈ありAIモード(Google AI Mode)は、Google検索を対話型のAIチャットとして使えるモード。1つの質問を複数の検索クエリに分解して情報を集め(クエリファンアウト)、対話形式で回答を返す。従来の10本の青いリンクではなく、AIが統合した回答が主役になる検索体験で、AI Overviewsをさらに推し進めた形になる。
サイテーション
現場解釈ありサイテーション(citation、言及)は、他のサイトや媒体で自社の名前・ブランド・URLが言及されること。リンクを伴わない言及も含む。検索エンジンやAIが「そのサイトが第三者にどれだけ語られているか」を評価する材料になり、AI検索では引用ソースとして選ばれやすさに直結する。指名検索や被リンクと並ぶ、外部からの評価シグナルの一つ。
llms.txtエルエルエムエス テキスト
現場解釈ありllms.txt は、AIクローラー向けにサイトの主要コンテンツや構造を示すことを目的に提案されたテキストファイル。robots.txt のAI版のように、LLMに読ませたい情報を整理して置く発想で語られる。ただし2026年時点で主要AI事業者が引用の前提として正式採用しているわけではなく、効果は限定的とする調査もある。設置は容易だが過信は禁物な、発展途上の仕様。
AIクローラー
現場解釈ありAIクローラー(AI fetcher)は、生成AIやAI検索が学習・回答生成のためにWebページを取得するボットの総称。GPTBot(OpenAI)、ClaudeBot(Anthropic)、PerplexityBotなどがあり、従来のGooglebotとは異なる経路・IPからアクセスする。サーバー設定やWAF、地理制限で弾かれると、AIから自社サイトが「見えない」状態になる。到達可否がAI検索での可視性の前提になる。
ゼロクリック検索
現場解釈ありゼロクリック検索は、検索結果ページ上で答えが完結し、ユーザーがどのサイトもクリックせずに終わる検索行動。強調スニペットやAI Overviews、ナレッジパネルの普及で増えている。サイトへの流入は減る一方、検索結果内で引用・表示されること自体の価値が相対的に高まる。クリック数だけでなく「表示・引用された回数」で成果を捉え直す必要がある。
RAGラグ
現場解釈ありRAG(Retrieval-Augmented Generation、検索拡張生成)は、AIが回答を生成する前に外部の知識ベースから関連情報を検索し、それを根拠にして答える仕組み。モデルが学習していない自社固有の情報や最新情報を、都度参照させて回答精度を上げられる。社内文書やナレッジをAIに正確に扱わせる基盤技術で、ハルシネーションの抑制にも寄与する。
ハルシネーション
現場解釈ありハルシネーション(hallucination、幻覚)は、AIが事実に反する内容を、もっともらしい体裁で生成してしまう現象。学習データにない情報を問われたときや、文脈が曖昧なときに起きやすい。出力が「正確そうに見える」ため見抜きにくく、そのまま使うと誤情報の発信につながる。ファクトチェックや根拠提示(RAG・出典明記)が対策の基本になる。
AEOエーイーオー
現場解釈ありAEO(Answer Engine Optimization、アンサーエンジン最適化)は、AIチャットや音声アシスタントなど「答えを直接返すエンジン」に自社の情報が採用されるよう最適化する取り組み。検索結果で上位に並ぶことより、AIが生成する回答そのものに「選ばれる側」で入ることを狙う。LLMO/GEOと重なる概念で、質問に対する簡潔で根拠のある回答ブロックづくりが中心になる。
クエリファンアウト
クエリファンアウト(query fan-out)は、Google AIモードなどが1つの質問を複数の検索クエリに自動分解し、並行して情報を集めてから回答を統合する仕組み。ユーザーが打った1語の裏で、関連する下位質問が何本も同時に検索される。そのため、狙ったキーワードそのものだけでなく、周辺の疑問に幅広く答えるコンテンツ設計が露出につながる。
SEO
SEO基礎10語
検索エンジン最適化の土台になる用語。AI時代でも効く基本。
E-E-A-Tイーイーエーティー
現場解釈ありE-E-A-T(Experience・Expertise・Authoritativeness・Trust)は、Googleがコンテンツの品質を評価する観点で、経験・専門性・権威性・信頼性の4要素を指す。とくに医療・金融などYMYL領域で重視される。AI生成コンテンツが増えるほど、実体験や一次情報に裏打ちされたE-E-A-Tが差別化要因になる。構造化データや著者情報で、検索エンジンに伝わる形にすることも重要。
検索意図けんさくいと
現場解釈あり検索意図(search intent)は、ユーザーがそのキーワードを検索したときに本当に求めている目的。知りたい(Know)・やりたい(Do)・比較したい(Compare)・行きたい(Go)などに分類される。同じキーワードでも意図がずれた記事を用意すると、順位が付いてもコンバージョンにつながらない。意図に合った構成・情報設計が、成果を出すSEOの起点になる。
CTRシーティーアール
現場解釈ありCTR(Click Through Rate、クリック率)は、検索結果に表示された回数(インプレッション)のうち、実際にクリックされた割合。タイトルやメタディスクリプション、掲載順位、リッチリザルトの有無に影響される。順位が高くてもCTRが低いページは、タイトル改善で伸びしろが大きい。GSCで順位×CTR×表示回数を掛け合わせると、改善すべきページが見えてくる。
インデックス
現場解釈ありインデックス(index、索引)は、検索エンジンがクロールしたページを解析し、検索対象としてデータベースに登録すること。インデックスされていないページは、どれだけ中身が良くても検索結果に出ない。noindex設定・クロール制限・重複・低品質判定などで登録されないことがある。順位を上げる以前に「そもそもインデックスされているか」の確認が土台になる。
構造化データこうぞうかデータ
現場解釈あり構造化データ(structured data)は、ページの内容の意味を検索エンジンやAIが理解できる形式(Schema.org / JSON-LD)で明示的に記述する仕組み。FAQ・HowTo・記事・組織・著者などの型がある。リッチリザルト表示の条件になるだけでなく、AIが情報を構造的に読み取り回答に引用する助けになる。E-E-A-Tや著者性を機械可読にする手段としても重要度が増している。
カニバリゼーション
現場解釈ありカニバリゼーション(keyword cannibalization、キーワード共食い)は、同一サイト内の複数ページが同じキーワード・検索意図で競合し、互いの評価を分散させてしまう状態。検索エンジンがどのページを上位表示すべきか迷い、順位が安定しない。統合・リダイレクト・意図の描き分けで解消する。記事を増やすほど起きやすく、定期的な棚卸しが必要になる。
リライト
現場解釈ありリライト(rewrite)は、既存記事を検索意図・最新情報・構成・内部リンクなどの観点で書き直し、順位やCTR、コンバージョンを改善する施策。新規記事の量産より、すでに評価のある記事を伸ばす方が効率が良い場合が多い。改善前後の順位・クリック数を記録して効果を検証することが、継続判断と社内説明の材料になる。
検索ボリュームけんさくボリューム
現場解釈あり検索ボリューム(search volume)は、あるキーワードが一定期間に検索される回数の推定値。キーワード選定で需要の大きさを測る指標になるが、大きいほど競合も強く、上位表示の難易度が上がる。ボリュームだけで狙うと大手と正面衝突しやすい。自社サイト内検索のログなど、外部ツールに出ない一次データと組み合わせると、固有の勝ち筋が見えやすくなる。
内部リンクないぶリンク
現場解釈あり内部リンク(internal link)は、同一サイト内のページ同士をつなぐリンク。回遊性を高めるだけでなく、検索エンジンにページ間の関係やサイト構造、重要度を伝える役割を持つ。関連性の高いページ同士を文脈に沿ってつなぐことで、評価が集まりやすくなる。独立したリンク集ではなく、本文の主張の流れに自然に埋め込む設計が効く。
被リンクひリンク
現場解釈あり被リンク(backlink)は、外部サイトから自社サイトへ張られたリンク。検索エンジンにとって「他者からの推薦」に近い評価シグナルで、リンク元の質と関連性が重要になる。サイトの権威性(Domain Rating等)は、中身を磨くだけでは上がらず、外部から参照されて初めて高まる。AI検索でも、第三者に語られている会社ほど露出しやすい傾向がある。
AI活用
AI活用8語
AIを実務で使いこなすための、プロンプト・エージェント・MCPなどの言葉。
プロンプト
現場解釈ありプロンプト(prompt)は、AIに与える指示や質問のテキスト。求める出力の内容・形式・前提・役割などを言葉で渡す。同じAIでもプロンプトの具体性で結果が大きく変わるため、指示の質が成果を左右する。ただし特別な「型」を暗記することより、目的と文脈を過不足なく伝える姿勢が本質で、使い込むほど自然に精度が上がっていく。
コンテキスト
現場解釈ありコンテキスト(context、文脈)は、AIが回答を生成する際に参照する前提情報の全体。プロンプト本文に加え、渡した資料・会話履歴・設定ファイルなどを含む。多く渡せば良いわけではなく、無関係な情報が混ざると精度が落ちたりテーマがぶれたりする。「全部覚えさせる」より「必要な時に必要な分だけ渡す」設計が、安定した出力につながる。
MCPエムシーピー
現場解釈ありMCP(Model Context Protocol)は、AIを外部のツールやデータソース(Slack・Google Drive・GA4・データベース等)に接続するための共通規格。AIがチャットの中から実際にサービスを読み書きできるようになり、単なる文章生成から実務の実行へ広がる。強力な反面、アクセス権限が広いほどリスクも増すため、必要な範囲に絞って接続する設計が前提になる。
AIエージェント
現場解釈ありAIエージェント(AI agent)は、与えられた目標に対して自分で手順を考え、ツールを使いながら複数の作業を自律的に進めるAI。単発の応答ではなく、情報収集・整理・実行までを一連で担える。ただし丸投げで良い成果は出にくく、収集や整理をAIに任せ、最終判断は人が持つ分業が実務では効く。設定は小さく始めて、使いながら育てるのが現実的。
トークン
現場解釈ありトークン(token)は、AIがテキストを処理する最小単位で、単語や文字の一部に対応する。入力と出力の合計トークン数には上限(コンテキストウィンドウ)があり、料金もトークン量に比例することが多い。大量のデータをそのまま渡すと上限に達したり、要点がぼやけた回答になる。事前に情報を絞り、要約してから渡すことが精度とコストの両面で効く。
マルチモーダル
マルチモーダル(multimodal)は、テキストだけでなく画像・音声・動画・PDFなど複数の種類の情報をまとめて扱えるAIの性質。画面のスクリーンショットを読ませて指示したり、図表を解釈させたりできる。入力の幅が広がることで、文章化しにくい情報もAIに渡せるようになり、マーケティング実務での使いどころが広がる。
ファインチューニング
ファインチューニング(fine-tuning)は、既存の学習済みモデルに独自データを追加学習させ、特定の用途・文体・タスクに合わせて調整する手法。ブランド固有のトーンや専門領域への適応に使われる。一方で、都度データを参照させるRAGやプロンプト設計で十分な場面も多く、コストと運用負荷に見合うかの見極めが要る。
プロンプトインジェクション
プロンプトインジェクションは、AIに読ませる文章やデータの中に不正な指示を紛れ込ませ、本来の制約を無視させたり意図しない動作をさせる攻撃手法。Webページやメール、外部ツールの出力経由で混入することがある。AIエージェントが外部データを扱うほどリスクが高まるため、権限の最小化や入力の検証が対策の基本になる。
この辞典を書いている人
シンクムーブ株式会社 代表取締役 / アイオイクス株式会社 フェロー
- 法政大学経営学部経営戦略学科卒(2015年)
- エン・ジャパンでIT/Web業界の営業を経験後、ITコンサルタントとしてAI・RPAを活用した事業支援に従事
- 個人事業で7サイト・約600記事を運営しSEOを実践的に習得
- アイオイクス株式会社にてSEO Japan運営・大手企業向けWebコンサルティング事業の責任者を務めた後、2024年12月にシンクムーブ設立
著書・メディア掲載
- 著書:AI時代のSEO戦略 ── 組織を動かし成果を引き寄せる実務マネジメント(2025年2月、全6章・231頁)
- 日経クロストレンド 寄稿:「AI時代の『SEO戦略』に3つのポイント」(2025年8月)
- Commerce Pick 寄稿:マーケター325名AI Overviews影響調査(キーマケLab共同、2025年6月)
- ミエルカマーケティングジャーナル 寄稿:「SEOで検索順位を上げる6つの技」(2025年11月)
登壇実績
- JADEcon -JADE 春のSEO祭り-(2026年3月、渋谷)
- LIG・ピネアル共催「AI×マーケティングのやってみた」LT会(2026年3月)
- TASK4 忘年会 パネルディスカッション「月刊キーマケLab.特別編」(2025年12月)
シンクムーブ株式会社について
- 設立:2024年12月
- 所在地:東京都渋谷区神南1-11-4
- 事業:SEOコンサルティング・インハウスマーケティング共創支援・AI活用研修
- 同時対応:メインクライアント4社限定
独自調査・コンテンツ
- SEO担当10タイプ診断
- AI本性診断
- マーケター325名 AI Overviews影響調査(2025年、キーマケLab共同)
- AIモード認知・利用調査(1,113名、キーマケLab共同)
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